江東区マンション神隠し事件

-経緯-
平成20年4月18日夜、会社勤務を終えて江東区にある自宅マンションに帰宅した東城瑠理香さん(当時23歳)が忽然と消えた。同居していた姉が帰宅すると、帰っているはずの妹がどこにも居なかった。部屋の雰囲気も様子がおかしいと思った姉は直ちに警察に通報した。

親族から捜索願いを受理した警察は、東城さんの自宅玄関に少量の血痕が残っていたため事件に巻き込まれた可能性があると見て捜査を開始した。だが、不思議なことにマンションに設置している監視カメラには、東城さんが外出した形跡が無いことと外部からの不審者も映っていなかった。

そこで、警察は内部の犯行の可能性が大きいとみて、マンションの住人に聞き込み調査を行なった。このマンションは、総戸数の1/3が空き室で東城さん宅の両隣も空き室だった。

-大胆な応対-
東城さん宅の2つ隣の星島貴徳(当時33歳)もその一人だった。星島は、10年前まで大手ゲーム会社の社員だったが、この時は派遣社員として大手パソコンメーカーに勤務していた。捜査官が、星島宅を訪ねると何食わぬ顔で応対した。だが実は、星島は東城さんを性的な奴隷にしようと計画。彼女が帰宅するのを待ち構えて、玄関先で頭部を殴打して自宅に拉致したのだった。この時であったら東城さんは生きていたと思われる。

だが、捜査の手が伸びると判断した星島は東城さんを包丁で刺して殺害した。その後、遺体をバラバラに切り刻んで、一部はトイレや浴室の排水溝から、あるいは朝の出勤時にゴミ袋に入れてゴミ箱に捨てていた。

警察も、外部からの侵入は無いと見てマンションの住民に対して本格的な捜査を開始した。まず、住居人の許可を得て家宅捜査を開始。更には、指紋を任意で採集した。当然、星島の所にも捜査官がきたが、星島は、大胆にも遺体の一部が入っているダンボール箱を指差して、あれも調べてくださいなどと供述している。この時は、押入れや浴槽、トイレなどを調べたが何も発見できなかった。その捜査官の目の前には遺体の肉片もあったのだが。

だが、捜査官は星島にある疑念を抱いた。それは、指紋採取を任意要請したところ、彼は化学薬品で指に火傷を負っているからと拒否したのだった。確かに、捜査官が星島の指を見ると皮が剥けて指紋採集は出来なかった。

1ヶ月後、捜査官は星島に火傷は治癒したのではないか。であれば指紋の採取に協力して欲しいと要請。星島は、これ以上の拒否はできないとみて指紋採集に協力した。すると、東城さん宅の玄関にあった指紋と一致したため、5月25日に警察は、住居侵入の容疑で星島を逮捕した。その後の家宅捜査で、浴槽、トイレの排水溝から出てきた肉片が東城さんのDNAと一致したため、6月25日に殺人容疑で再逮捕した。

-量刑に賛否-
星島は、自身の性的欲望を満たすため性的奴隷を目的に東城さんを自宅に拉致監禁しようと計画。検察側は、犯行動機や殺害の様態、遺棄した様態など鑑み、永山基準(永山・連続射殺魔事件)では当てはまらないとして死刑を求刑した。

平成21年2月18日東京地裁は、無期懲役の判決を下した。これを不服として検察側は控訴したが、同年9月10日東京高裁は検察側の控訴を棄却。上告しなかったため、星島に無期懲役が確定した。


ホーム

inserted by FC2 system