土浦連続殺傷事件



-経緯-
平成20年3月19日午前9時過ぎ、茨城県土浦市の無職金川真大(当時24歳)は、近所に住むAさん(当時72歳)を背後から文化包丁で刺して殺害した。通報で駆けつけた茨城県警は、現場に放置されていた自転車から金川を容疑者と断定し2日後の21日に全国指名手配した。

一方、金川はJR常磐線の荒川沖駅付近から携帯電話で茨城県警に「早く捕まえてごらん」などと挑発する電話を繰り返した。そこで、茨城県警は沿線に170名の捜査員を配置。荒川沖駅にも改札口やホーム、駅前のロータリーなど要所に配置して警戒した。

ところが、23日午前11時過ぎにニット帽をかぶり両手に滑り止めのゴム手袋をはめた金川が堂々と改札口から自由通路を通り、男子高校生2人(当時、18歳と16歳)を持参したサバイバルナイフで刺し、騒ぎで駆けつけた私服捜査員の額を刺して逃走。更に、付近にいた男性や女性を次々に刺して、ターミナルビル1階で会社員のBさん(当時27歳)の頸部を刺して殺害。金川は、19日の犯行を含めて2人を殺害、男子高校生と女性2人に重傷、5人に軽傷を負わせた。

犯行直後、金川は駅から300メートル離れた交番から土浦署にインターホンで「俺が犯人だ。早く来ないと犠牲者が増えるぞ」と通報。駆けつけた捜査員が金川を現行犯逮捕した。

-死刑判決-
金川は、取調べで「人を数人殺せば死刑になると思った」と死刑願望が動機であることを供述。そこで、水戸地検は金川の精神鑑定を依頼。その結果、専門医は極度に自分が重要であると思い込む゛自己愛性人格障害゛が認められるもの、犯行に関する責任能力には問題ないと診断した。これを受けて水戸地検は9月1日に起訴した。

公判では、犯行を認めた上で「ゲームに熱中する一方で、現実の自分には希望が見いだせず、毎日がつまらなかった。父親が定年退職すると、自分が働かねばならないと思い、つまらない毎日と決別するため、確実で苦しまず死ぬには死刑が一番だと思った」と供述。また、「遺族や被害者に対しての謝罪の気持ちは感じない」と犯行に対する反省、後悔も無かった。

平成21年12月18日、水戸地裁は、「極めて残忍な犯行であり、死刑願望を満たすという動機は強く非難されなければならない。わが国の犯罪史上、まれな重大な事件であり、反省の態度も全くない」と指摘して死刑を言い渡した。弁護側は、即日控訴したが同月28日、金川本人が控訴を取り下げたため死刑が確定した。

尚、事件後に何故荒川沖駅での犯行が防げなかったのか、県警が検証した結果、@改札口に警察官を集中配置すべきだった、A無線機を携帯すべきだった、B駅員にも連絡すべきだった、など様々な問題がクローズアップされ、世論の非難を浴びた。

-死刑執行-
平成25年2月21日、東京拘置所で死刑執行。享年29歳。


ホーム

inserted by FC2 system