高岡市・組長夫婦射殺事件


-経緯-
平成12年7月13日午前9時30分頃、元暴力団組長の伊藤稔(当時47歳/現姓:藁科)と無職で中国籍のA(当時28歳)は、高岡市の指定暴力団組長宅に侵入し同組長(当時56歳)と妻(当時52歳)の2人を拳銃で射殺した。その後、組長夫婦が射殺されているのを発見した組員が警察に通報した。

富山県警は、犯行現場を検証した結果、顔見知りの犯行とみて捜査を開始。同年11月になって伊藤が捜査線上に浮上し殺人容疑で逮捕した。県警の取調べで、組長の殺害を依頼したのは、組長のナンバー2である太田賢治(当時53歳/現姓:幾島)であることを伊藤が自供。更に、太田から拳銃2丁と組長夫婦の写真などを渡されたことを認めた。県警は、伊藤の自供に基づき太田とAを殺人容疑で逮捕した。

-死刑確定-
伊藤は、「犯行は、組内部の者が自分をそそのかした。金目当てではなく、計画性も無かった」と主張したが、平成16年3月26日、富山地裁は伊藤に死刑判決。平成18年2月16日、名古屋高裁金沢支部は伊藤の控訴を棄却。

平成21年1月22日、最高裁は「報酬目当てという動機に情状酌量の余地はない。また命乞いする妻を容赦なく射殺した非情な犯行だ」と断じて上告を棄却。伊藤に死刑が確定した。尚、Aに対しては、「犯行時の見張り役など伊藤の指示で行動し、殺人行為に果たした役割も限定的」だとして懲役18年が確定した。

太田は、「組長の妻まで殺害の依頼はしていない」と主張していたが、平成17年1月27日富山地裁は、「妻が殺害されることを十分認識していた」と認定し、太田に死刑を言い渡した。平成18年10月12日、名古屋高裁金沢支部は太田の控訴を棄却。平成21年3月25日、最高裁は太田の上告を棄却して死刑が確定した。

尚、太田は取調べの段階で、B副組長と一緒に組長の殺害を依頼したと供述。それに基づいて県警はBを逮捕した。Bは一貫して無罪を主張したが、県警はBを殺人容疑で起訴した(求刑死刑)。その後、富山地裁で無罪判決。名古屋高裁金沢支部で検察側の控訴を棄却してBに無罪が確定した。


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