青森県住宅公社巨額横領事件


-経緯-
平成13年12月17日午後11時過ぎ、六本木の高級外人バーの店から出てきた元青森県住宅公社の経理担当主幹、千田郁司(ちだ・ゆうじ/逮捕当時44歳)を青森署の捜査官が業務上横領容疑で逮捕した。千田は、仙台国税局の監査で公社からの横領が発覚した直後の同年10月26日に空路で東京都内に逃走。11月8日、青森県警は千田を全国指名手配していた。

千田は、平成5年2月から理事長印を勝手に使用して銀行口座から引き落とすなどの手口で横領し遊興費に充てていた。その後、毎晩のように豪遊していた千田は、青森市内の飲食店で働いていたチリ人のアニータ・アルバラートさんと知り合った。やがて平成9年に結婚したが、この頃から千田の横領はエスカレートした。平成13年に国税局の監査で発覚するまで実に165回にわたり14億4600万円を横領した。

-横領金の使途-
県警は身柄を青森署に移して取り調べを始めた。その結果、千田が横領した14億4600万円の内、約11億円がチリに帰国しているアニータさんに渡っていたという事実が判明。アニータさんは、プール付きの豪邸を市内の一等地に建てて優雅に暮らしていた。残りの4億円余りは千田が遊興費として連日連夜、高級店で豪遊していたことなどを自供した。

公判では、検察側が社会に与えた影響は大きいとして懲役15年を求刑していたが、平成14年12月13日、青森地裁は千田に懲役14年を言い渡した。千田は控訴せず刑が確定した。

刑事とは別に、同公社は千田に対して横領金の全額返却を求めて民事訴訟をおこした。平成14年10月8日、青森地裁は千田に横領金全額の支払いを命じる判決を言い渡した。その結果、公社は千田が所持していた現金や高級腕時計などの売却で約800万円程度を回収したが、焼け石に水。また、アニータさんが住むチリの豪邸を競売した回収金が約6500万円。一方、公社側は訴訟費用やチリへの渡航費などを差し引くと実質760万円余りを回収したに過ぎなかった。

更に公社は当時の旧役職員らに対して監督責任を問い、総額9億円余りの損害賠償を求めた訴訟では、青森地裁は5人の幹部に4200万円の賠償命令を言い渡したが、これも焼け石に水。

一方、アニータさんは、この事件で一躍有名になり、週刊誌やテレビ出演などスター気取り。CDの発売やボトルに彼女の写真を貼ってゲイシャワインとして販売するなど金儲けに余念がないようだ。


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