雪印食品・牛肉偽装事件


-経緯-
平成14年1月23日、雪印グループの子会社である雪印食品関西ミートセンター(兵庫県伊丹市)の下請け会社・西宮冷蔵(水谷洋一社長/当時54歳)は、「雪印食品は、国外産の牛肉を国内産と偽りパッケージに入れ替えた」と内部告発をした。この記者会見をマスコミが大きく取り上げ世論の怒りが一気に爆発した。

これを受けて、雪印食品は同月29日に記者会見を開き、国外産牛肉を国内産として偽装し、゛国内牛肉買取事業゛を悪用して農林水産省へ不正請求していたことを認めた。また、この問題で同社の社長が即刻辞任し、食肉部門からの撤退を発表した。

事件の背景には、前年に国産牛肉にBSE(狂牛病)にかかったものがあると農林水産省が発表したことから始まった。その際、同省は業界保護を目的として゛国内牛肉買取事業゛を決定。これに目をつけたのが、雪印食品だった。国産牛と比較して安価である国外産牛を国産牛と偽って農林水産省に買い取りしてもらえれば、その差額は莫大な利益を生む。

そこで、同社の工場長ら幹部の指示で同社の社員が西宮冷蔵の倉庫内で、国外産牛肉のラベルを国産牛肉のラベルに貼り換える不正工作を実施。下請けである水谷社長は、不正に加担することの罪悪感と、不正工作を断った場合、取引が無くなることのリスクに悩んだ末、食品の安全を守る立場から内部告発に踏み切った。

雪印では、平成12年に発生した、「雪印・集団食中毒事件」を起こしてした。これは、大阪工場で製造した低脂肪乳に病原性黄色ブドウ球菌が増殖。全国で、この脱脂粉乳が入った製品を飲んだ人が食中毒を起こした。この原因は、原料となる脱脂粉乳を製造した大樹工場(北海道広尾郡大樹町)で停電。復旧するまでの間に黄色ブドウ球菌が繁殖したためと推定された。

当時の石川哲郎は、記者会見で報道陣に追求を受けた際、「私は寝ていないんだ」と発言。これに対して報道陣は、「こっちだって寝ていませんよ。そんなこと言ったら、食中毒で苦しんでいる人達はどうなるんですか」と追求された。その直後、石川社長は謝罪したが雪印ブランドが失墜した瞬間だった。それに追い討ちをかけるような牛肉偽装事件だっただけに、雪印食品は同年4月30日に臨時株主総会の決議をもって解散した。


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