名古屋・福岡殺人事件


-経緯-
平成7年1月12日午後5時頃、名古屋市瑞穂区の居酒屋で経営者の藤原治美さん(当時41歳)が、無職の朴日光(パク・イルグァン/韓国籍、当時48歳)に刃物で殺害された。朴は、藤原さんと内縁関係にあったが昭和60年頃に離縁していた。その後、朴は窃盗容疑で逮捕され前年の平成6年に服役を終えて出所した。この間、藤原さんは別の男性と結婚したことを知った朴は逆恨みして、藤原さんに殺害を予告する脅迫状を送るなど嫌がらせを続けていた。

朴は、藤原さんの殺害後、以前住んでいたことがある福岡市へ逃亡した。次第に所持金が無くなった朴は、同月28日未明、同市中央区の路上でタクシーに乗車。その後、隙を見て運転手の清水吉信さん(当時59歳)の首を包丁で刺して殺害し、売上金数千円を強奪した。

愛知県警は、藤原さんの殺害に関する捜査で身辺調査を実施。すると、元内縁の夫で昨年まで服役していた朴が捜査線上に浮上してきた。そこで、朴が住んでいた名古屋市内のアパートを家宅捜査した結果、血痕が付着した服を発見。朴を重要参考人として行方を追った。

同年2月2日、県警は朴が奈良県天理市に潜伏していたところを発見し殺人容疑で逮捕した。朴は取り調べの段階から黙秘したり犯行を否認したが、アパートで発見された血痕と藤原さんのDNAが一致したこと、福岡のタクシー運転手殺害事件では、JR南福岡駅付近で発見された包丁に付着していた血痕が、朴と清水さんのDNAと一致したため殺人及び強盗容疑で県警は朴を起訴した。

-公判-
平成11年6月14日福岡地裁は朴に死刑判決を下した。これに対して、朴は、名古屋事件は知人の犯行、福岡事件では、睡眠薬を服用していたためよく覚えていないと主張し控訴した。平成15年3月28日福岡高裁は、名古屋事件での被告の衣服に付いた血痕が被害者のDNAと一致している事、福岡事件も、被告のDNAと一致する血痕が被害者のタクシーに付着していた事、責任能力にも問題が無いとして控訴を棄却し一審判決を支持した。

朴はこれを不服として無罪を主張し上告した。平成18年11月24日最高裁は、「20日足らずの間に相次いで起こした犯行は、極めて悪質であり動機に酌量の余地はなく結果も重大」と断じて上告を棄却。朴に死刑が確定した。


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