大阪・愛犬家連続殺人事件(警察庁指定120号)


−経緯−
平成6年1月26日、大阪・長野両県警の捜査本部は平成4年から5年にかけて大阪府内の男女5人を殺害・遺棄したとして殺人と死体遺棄の容疑で自称、犬訓練士・上田宣範(当時39歳)を逮捕した。

上田は子供の頃から犬好きで友達がいなかった分、犬と過ごす日々が続いた。このため近所の獣医によく遊びにいっていた。ある日、上田は「筋弛緩剤を使用して苦しむことなく犬を安楽死させることができる」と獣医から聞いた。そこで興味を抱いた上田は獣医にうまく口実して筋弛緩剤を入手した。

その頃、上田は何ら専門知識や経験もないのに畜犬業を経営しようと長野県塩尻市内の農地を犬の繁殖場と訓練所を目的として農地を借りた。資金集めに雑誌に広告を掲載したり口コミで勧誘したり活動を始めた。

−犯行と動機−
平成4年5月、上田は預かった犬を散歩させていたとき以前のアルバイト仲間で大阪府の無職・瀬戸博(当時25歳)と偶然出会った。これをきっかけに上田は瀬戸と飲食をするようになった。その後、瀬戸は上田にアルバイト先で自分の悪口を言っていると言いがかりをつけ口論となった。7月になって上田は瀬戸に仲直りしようと誘い出し睡眠薬入りの酒を飲ませた後、筋弛緩剤入りの注射で殺害した。死体は長野県の訓練所に運び埋めた。

同年7月頃、大阪市の土木作業員・柏井耕(当時22歳)をアルバイト料未払いのトラブルで殺害。
同年8月頃、大阪市の無職・藤原三平(当時35歳)を訓練所投資の金銭トラブルで殺害。
同年10月頃、堺市の主婦・志治信子(当時47歳)を訓練所投資の金銭トラブルで殺害。
平成5年10月頃、大阪市の主婦・高橋サチ子(当時47歳)を訓練所投資の金銭トラブルで殺害。
5件の殺害は筋弛緩剤を注射して殺害後、長野県塩尻市の犬の訓練所に埋めた。

大阪と長野両県警捜査本部は被害者が犬愛好家であること、訓練所の資金投資や上田に犬を預けていたことなどから上田が捜査線上に浮上した。平成6年1月26日の逮捕後の取り調べで「5件の殺害を認めた」。が、上田はその後「自供は強要されたもの」として無罪を主張。

平成10年3月20日、大阪地裁で死刑判決。平成13年3月15日、大阪高裁は一審を指示し控訴を棄却。上田は「無罪であるとして」上告した。

−死刑確定−
平成17年12月15日、最高裁は「1年4ヶ月余りの間に相次いで犯行を実行し、容易に殺人に及ぶ傾向が顕著で、社会に与えた影響も大きい」として上田の上告を棄却した。これによって、上田の死刑が確定した


ホーム

inserted by FC2 system