いわき市母娘強盗殺人事件


−経緯−
平成16年3月18日午後12時頃、福島県いわき市の塗装工・高塩正裕(当時50歳)は、同市の資産家・箱崎久右衛門宅に強盗目的で押し入った。当時、久右衛門さん(当時87歳)は入院中で、妻のアサ子さん(当時83歳)と次女のキヨ子さん(当時55歳)の2人が在宅していた。高塩は、帽子にマスクで変装して箱崎宅の玄関で、「すいません」と声をかけながら土足で上がりこんだ。

高塩は、「強盗だ」と叫びながら室内に入ると、アサ子さんが、「高塩さんでしょ」と言ったため、正体がバレたと思った高塩はポケットに忍ばせていたナイフでアサ子さんの胸などを刺して殺害した。更に、駆けつけてきたキヨ子さんも同様に殺害した。高塩は、2人を殺害後、室内を物色しバックの中から現金約5万円を奪って逃走した。

昼過ぎになって、久右衛門さん宅の隣に住む孫夫婦が、昼間にカーテンが閉まっていることに不審を抱き、合鍵を使って箱崎さん宅に入ったところ2人が血まみれで絶命しているのを発見。直ちに警察に通報した。いわき東署は、2人の死体の様態や室内が荒らされていることから、強盗殺人事件とみて捜査を開始した。

−逮捕−
いわき東署は、周辺の聞き込みや箱崎さんの知人関係の捜査を始めた。すると、以前仕事の関係から箱崎さんと知り合いになった高塩が捜査線上に浮上してきた。高塩は、高級車を数台所有し派手な生活で多額の借金があった。このため、警察は翌年の平成17年1月12日に高塩に任意同行を求め、事情聴取すると犯行を認めたため強盗殺人容疑で逮捕した。

−死刑判決−
平成18年3月22日福島地裁いわき支部は、「犯行は場当たり的で殺害の計画性も認められない」として高塩に無期懲役を言い渡した。これに対して、検察側は、「殺意を持って2人を殺害したことは明らかである」として控訴した。

同年12月5日仙台高裁は、「計画的で殺意は明らかである」と断じて高塩に死刑を言い渡した。これに対して弁護側は上告したが、高塩は、「殺意の意図や計画性を高裁が認めたのは事実と違うが、自分が2人を殺害したのは事実であり死刑が当然だと思う」として上告を取り下げた。その結果、同月20日高塩に死刑が確定した。

平成20年10月28日、仙台拘置所で死刑執行。享年55歳。


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