福岡・看護士連続殺人事件


−経緯−
平成10年1月24日、看護師の吉田純子(当時33歳)は、看護学校の同級生だった堤美由紀、池上和子、石井ヒト美と共謀して、池上の夫で平田栄治さん(当時39歳)を騙して睡眠薬入りのビールを飲ませて熟睡させ、静脈に空気を注射して殺害した。吉田らは、この殺害で保険会社から保険金3500万円詐取した。

この殺害がうまくいったことに吉田はエスカレートしていく。翌年の平成11年3月27日、吉田は石井の夫で久門剛さん(当時44歳)を同様に殺害することを計画。石井に命じて久門さんに睡眠薬入りのウイスキーを飲ませて熟睡させた。そこへ、吉田、池上、堤が部屋に上がりこみ、大量のウイスキーをチューブを使って鼻から注入。更に静脈に空気を注射して殺害した。この殺害で保険金3200万円を詐取した。

−発覚−
平成13年8月になって石井は犯した罪を後悔し警察に自首した。警察は、石井の自供に基づく裏づけ捜査を行った結果、平成14年4月28日、主犯の吉田、堤、池上、石井の4人を逮捕した。逮捕後の取調べで、平成12年5月に堤の母親宅に侵入しインスリン注射で眠らせてから絞殺し、金員を奪おうとした未遂事件も発覚した。更に、吉田を徹底的に取り調べた結果、平成9年に同僚の看護師から500万円を搾取したのをはじめ、数々の余罪が発覚。2人の殺害保険金詐取をはじめ総額で約2億円を不当に得ていた。

−4人の関係−
吉田は、久留米市内の高級マンションの最上階に3人の娘と住んでいた(夫とは別居中)。堤、池上、石井も同じマンションに居住していた。吉田は、「人間は嘘をつくが、金は裏切らない」と公言し、金・モノへの執着が異常に強く物欲の権化のような女で自己顕示欲が人一倍強い性格だった。

このため、堤ら3人に対して女王と奴隷の関係を強要し吉田のことを、「吉田様」と呼ぶように強制していた。実生活では、吉田の世話はもとより、3人の娘達の面倒も3人に負わせていた。更に、吉田と堤は同性愛の関係だったという。堤に毎日のように関係を迫り、拒絶されると過去の男関係などをあげつらって激しく罵倒したという。

−公判−
平成16年8月2日福岡地裁は、吉田が一連の事件の主犯であると認定し死刑、堤に無期懲役、石井に懲役17年を言い渡した。池上は、一審判決前に病死したため公訴が棄却された。平成18年5月16日福岡高裁は吉田、石井の控訴を棄却。同月18日には、堤の控訴を棄却した。石井、堤は上告せず刑が確定。吉田は、福岡高裁の死刑判決を不服として上告した。

平成22年3月29日最高裁は吉田の上告を棄却して死刑が確定した。


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