上大崎アベック連続殺人事件


−経緯−

昭和21年5月3日、警視庁は東京都下目黒の元工員・川村健次郎(仮名・当時19歳)を殺人容疑で逮捕した。川村は同年3月15日夜、上大崎の庭園でデート中の工員・坂口一郎さんと高田波津さんに出刃を突き出して「金を出せ」と言うなり高田さんの喉を一突きして殺害した。

ついで同年4月9日夜、同じ場所でデート中の田中多美さんを首や後頭部などを刺して殺害。更に4月22日夜、同じくデート中の相田栄子さんの両手を縛り喉を一突きにして殺害した。この時、相手の男性に対して「お前も殺してやろうか」と凄んだが、医学生の男性は「いつも死体解剖しており、自分がそうなるのは嫌だ。殺されたくない」と哀願。川村は「お前は面白いことを言うな」と変に納得。男性は一命を取りとめた。

警視庁は2ヶ月間で3人の女性が殺害された事態を重く見て、徹底的な捜査を開始した。この事件は相手の男性が助かっており、目撃証人として犯人の人相が簡易に判明したことや現場での遺留品から捜査線上に川村が浮上。川村に任意同行を求めて事情聴取した結果、犯行を認めたため逮捕した。

−動機−
逮捕された川村は男兄弟5人の次男で、犯行当時は失業中だっため家族から疎んぜられ、また生来の孤独な性癖が高じて近所でも偏屈男として通っていた。警視庁の取調べで川村は「金欲しさからアベックを狙ったが、出刃を突き出した時の女が恐怖に震える姿にスリルと興味を感じた。アベックの男女を見ると嫉妬と憎らしさを感じた」と自供した。この事件は、「アベック連続殺人事件」というタイトルで稀代の殺人鬼=川村の犯行が海外まで報道され大きな衝撃を与えた。


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