神奈川県警・不祥事隠蔽事件


−経緯−
平成11年9月2日神奈川県警・厚木署の警ら隊で部下に対する「リンチ」が明るみになった。事件は3月から7月にかけて教育の名目で上司である分隊長2人(当時28歳と26歳)等が部下へ殴る蹴るの暴行を加え、実弾入りの拳銃をこめかみに押し付ける、後ろ手錠で電気ショックや全裸にして体毛をライターで焼くなどの拷問を日常的に繰り返していた。

この分隊長らは「自分達も先輩からやられていた」と証言し以前からリンチは続けられていたことが判明した。が、神奈川県警は立件もせず諭旨免職処分が相当と判断した県警監査室の勧告に対して深山健男本部長(当時56歳)は「2人は結婚間もなく、1人は身重の妻を抱えており将来もある」との理由で8月5日付で停職3ヶ月という甘い処分を下していた。

事件発覚直後の県警記者会見では森貞和監査官室長が「事件は確認できず、無いものと判断している」と発言。翌日には「調査中」、3日後には「短銃と手錠の使用で一部不適切な点が認められた」と中林英ニ警務部長が初めて事件性を認めるというお粗末。

−女子大生恐喝事件−
リンチ事件発覚の翌日、9月3日には前年の平成10年11月に発生した相模原南署の巡査長(当時42歳)による女子大生恐喝事件が発覚した。この事件は女子大生と暴力団とのトラブルで事情聴取した書類や写真フィルムを巡査長が黙って持ち出し、女子大生に写真フィルムの内容をネタに「肉体関係を迫ったり」「フィルムの買取を要求していた」。

3日の県警記者会見で森貞和監査室長は「巡査長は自己都合で退職、署内から持ち出されたのはメモ帳」と発言した。同日午後には中林警務部長が「持ち出したのはフィルムで捜査のためだった」と発言。その後、深山本部長も「捜査目的」を強調し「全体から見れば嘘とは言えない。言葉のアヤだ」と強気の発言をした。

が、世論の非難の声は高まり神奈川県警に抗議の電話が殺到した。その後、警視庁の指導を受け、特別チームによる捜査を開始したが、深山本部長らに対する減給という甘い処分に国民の抗議はさらに高まった。9月16日、深山本部長は辞意を表明した。


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