カービン銃事件


−経緯−

昭和29年7月21日大分県警は、保安庁(現、防衛庁)の元隊員・大津健一(当時28歳)と愛人の中田みさお(当時27歳)を潜伏先の大分県湯平温泉で発見、強盗容疑で逮捕した。

6月14日、大津は仲間3人と共謀して保安庁技術研究所会計係長夫妻をカービン銃で脅し小切手7枚(額面1750万円)を奪い、内97万円を現金化した(平成16年現在で2000万円相当)。その後、大津等は係長夫妻をロープで縛り付けて逃走した。

係長夫妻は、事件から2日後の16日になって監禁先からの脱出に成功。警察に届け出て事件が明るみになった。警視庁は夫妻への事情聴取で、犯人は以前に強盗で逮捕され、仮釈放で出所している男の手口や人相・体躯が似ていることから、主犯は大津と断定。全国に指名手配した。

一方、大津は元女優で準ミス銀座の愛人・中田みさおと一緒に逃亡した。逮捕されるまでの1ヶ月間、換金した金で贅沢な逃走旅行を続けた。警察は地方都市の駅前や温泉町を重点的に捜査したところ、大分県湯平温泉で潜伏していた2人を発見し逮捕したのだった。

−まるで芸能人−
大津は、一見紳士的で穏やかな雰囲気を持ち「宮様」のようだと言われて人気があった。一方の中田は元女優で美人。この2人の護送は大騒ぎとなり東京駅では報道陣や野次馬5000人が集まり一時パニック状態になった。

大津は、警視庁の取り調べで本件以外にも東京都下で発生し迷宮入りと言われていた「マンホール殺人事件」の犯行も自供した。昭和33年6月7日東京地裁は11件の罪名で大津に死刑判決。大津は控訴して東京高裁で無期懲役。上告を取りやめて無期懲役が確定。25年間の服役を経て昭和53年に仮釈放された。


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