柏・みどりちゃん殺害事件


−経緯−
昭和56年6月14日午後1時頃、千葉県柏市の柏第3小学校近くで同校6年生の波田野みどりちゃん(当時11歳)が右胸など数ヶ所を刺され右手首には刃渡り10センチの果物ナイフが刺さったまま路上に倒れているのを通行人が発見、警察に通報した。

千葉県警は捜査本部を設置し捜査を開始した。小学校を中心に付近の聞き込み捜査をしたところ、近所に住む中学校3年生の男子・A少年(当時15歳)が犯行現場に近いスーパーで凶器と同型のナイフを1週間前に購入していたことをつきとめた。

警察はA少年に対して参考人として連行し立会人無しで事情聴取を開始した。7月6日、A少年は犯行を認める自供をしたとして殺人容疑で逮捕した。

−無罪の訴え−
千葉家裁松戸支部は8月、A少年を少年院送致の保護処分を決定した(刑事事件の有罪)。が、翌年の昭和57年5月になってA少年は無罪を主張し再審を申し立てた。A少年が無罪とする根拠として、凶器とされた同型のナイフが警察の家宅捜査によって自宅で発見されたこと。また、犯行時の衣類に返り血を受けていないこと(血液反応が無い)、当日はアリバイがあることなど大きく3点であった。

その後、A少年は少年院を退院し昭和60年7月17日に保護処分は取り消された。千葉地裁は「A少年は既に保護処分を取り消されている」としてA少年の再審請求の訴えを退けた。抗告したが東京高裁は「保護処分を終了した者は、その処分の取り消しを求めることは出来ない」として請求を棄却した。

昭和61年1月11日、最高裁は東京高裁の決定を支持してA少年の再抗告を棄却した。これによって、A少年の無罪を訴える道が閉ざされてしまった。刑事事件では認められる再審は少年法では認められず法の不平等が露見した格好になった。


画像

inserted by FC2 system