長崎・雨宿り殺人事件


−経緯−
昭和52年9月24日、小野照男(当時40歳)は長崎県内で一人暮らしの家に押し入って金品を強奪しようと物色中、たまたま雨が降ってきたため海の家経営で一人暮らしのA子さん(当時68歳)宅で雨宿りを依頼したところA子さんは快く小野を部屋にあげた。勿論、小野とA子さんは初対面であったが、何かとA子さんは小野に親切にしてくれた。

ところが小野は、A子さんに突然襲い掛かり嫌がるA子さんを無理やり強姦した。その後、角材で頭部を多数回にわたって殴打しA子さんは脳挫傷により死亡した。その後、部屋を物色し現金約2万円を奪って逃走した。

犯行から1日経った25日の深夜、小野は奪った金で酒を飲み泥酔(以前から小野はアルコール依存症であった)、路上に寝込んでしまった。そこへ警邏中の警察官が小野を保護した。小野の身元を確認するため指紋を押収。この指紋が前日のA子さん殺害現場で発見された指紋と一致したため長崎県警は小野を緊急逮捕した。

−公判の小野−
小野は昭和40年の殺人事件で懲役13年を服役。刑期2年を残して仮出所した10ヵ月後にA子さんを殺害したことになる。逮捕後の小野はA子さん殺害を認めて「初対面の婆ちゃん(A子さん)を強姦したり殺して恨みを晴らさねばならないような理由は一つもありませんでした・・・恩を仇で返すような事をしたと思って今では心から反省しております」という供述をしている。

昭和53年9月18日、長崎地裁は小野に対して死刑を言い渡した。昭和54年9月25日、二審の福岡高裁は小野の控訴を棄却。一審の死刑判決を支持した。この二審の公判までは小野は素直に犯行を認めていた。

ところが、最高裁の公判から小野は一転無罪を主張する。公判で小野は「雨宿りさせてもらった家でトイレに入って出てきた時、知らない男がA子さんを殴った後のような格好で立っていた。追いかけようとしたが男は逃走した」と無実を主張した。結局、最高裁は小野の主張を退けて昭和56年6月16日に上告を棄却。これで死刑が確定した。

死刑確定後、小野は「死の恐怖」からなのか独自で再審請求を6回も行い全て棄却されていた。平成11年12月17日、福岡拘置所で小野の死刑執行(享年62歳)。


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