裕士ちゃん誘拐殺人事件(カブト虫・誘拐殺人事件)


−経緯−

昭和61年5月9日午後、東京都江東区の書店経営・本間守世(もりとし)さん(当時38歳)の三男・小学校一年生の裕士(ひろし)ちゃん(当時6歳)が、遊びに出たまま行方不明となった。同日の夕方、本間宅に男の声で「子供を誘拐した。1500万円用意しろ」と電話があった。
警視庁捜査一課と深川署は身代金目的誘拐事件と断定し特別捜査本部を設置し捜査を開始した。

同夜10時過ぎ、犯人の要求に従って同区清澄公園に身代金200万円を持参した母親に埼玉県越谷市の元鉄筋工・須田房雄(当時45歳)が接触してきたため、張り込んでいた捜査官に取り押さえられた。

翌日の10日午前2時過ぎ、須田は「裕士ちゃんにカブト虫の幼虫を見せて誘拐。その後、石で頭を10回ほど殴り、ひもで首を絞めて殺した」と自供した。捜査本部は須田の供述にもとづいて本間宅近くにある神社境内の排水溝から裕士ちゃんの遺体を発見。捜査本部は須田を身代金目的誘拐、殺人などの容疑で緊急逮捕した。須田は事業資金欲しさから半年前から誘拐を計画していた。

−動機−
須田は、現在の賃貸家の立退きを求められていたことを機会に、「立ち食いソバ屋」をやろうと考え、その資金に500万円が必要と誘拐を計画した。以前住んでいた江東区の本間宅を思い出し「あの家なら金はある」とみて、昨年の11月と12月に下見をした。犯行当日は二日前から用意した「カブト虫の幼虫」を用意。午後2時過ぎ須田は江東区深川二丁目の高速道路下を歩いている裕士ちゃんを発見。案の定、裕士ちゃんは「それなあに」と興味を示した。そこで須田は「カブト虫の幼虫を埋めようよ」と言って神社の境内に誘い出し、カブト虫の幼虫を埋めた後、石で裕士ちゃんを殴打して死亡させた。裕士ちゃんの頭蓋骨は完全に陥没していたという。

昭和61年12月東京地検は須田に死刑を言い渡した。昭和62年1月19日、須田は控訴を取り下げて死刑が確定。平成7年5月26日死刑執行(享年53歳)。


ホーム

inserted by FC2 system