金丸信・自民党副総裁、脱税事件


−経緯−

平成5年3月6日、東京地検は、自民党元副総裁の金丸信と秘書の生原正久を、所得税法違反(脱税)の容疑で逮捕した。金丸は、前年の「佐川急便事件」で、巨額の金を受け取っていながら申告していなかったことで略式起訴されていた。しかし世論は、略式起訴で片付けてしまった検察に強い不満をもっていた。

そのような状況の中、金丸が、日本債券信用銀行の割引金融債「ワリシン」を大量に購入しているとの情報を得た。
そこで、東京地検が、金丸の事務所・自宅を家宅捜索した。この結果、金丸の金庫から何とワリシンなど70億円の有価証券類がでてきた。このワリシンは3000万円以下であれば無記名で購入が可能で、脱税する側は都合が良かった。更に、金丸は名義を分散して複数の銀行口座を使うなど悪質であった。

−ゼネコンとの癒着−
政界のドン金丸は、ゼネコンからの資金がベースになっていた。正規の政治献金以外に、巨額の盆暮れの付け届けや闇献金でワリシンを購入して、所得申告をせず金庫に貯め込んでいた。

捜査は、このゼネコンも対象となった。東京地検・特捜部は、金丸の献金元であるゼネコン20社の家宅捜索を実施。そこで押収した各社の帳簿から賄賂授受の実体が明らかにされる。

6月末、宮城県・仙台市の石井亨市長が、市の公共工事の発注に伴う賄賂1億円をハザマ、西松建設、三井建設、清水建設の4社から受け取っていた。更に茨城県、埼玉県などの市長、知事なとが逮捕される。
ゼネコンも上記4社以外に大成建設や鹿島などの会長・社長等も逮捕され、24人が贈賄容疑で逮捕、起訴された。

金丸の追徴税額は、43億円を超えると見られていたが、平成8年3月26日、山梨県の自宅で脳梗塞によって死去した為、公訴棄却となった。


ホーム

inserted by FC2 system